先輩社員のご紹介

目指すは、グループを代表する企業への成長。海外市場も見据えた新技術でトライ中!

尾池イメージング(株)
開発グループ
チームリーダー

大学では物質工学を専攻し、無機化学などを学ぶ。
入社から3年間は、蒸着に対する理解を深めるため工場でオペレータを経験。 その後開発に異動し、以来、印刷技術のひとつである転写箔の開発を担当。
現在は高速印刷と高品質を同時に実現できるコールドスタンピング技術を活かした開発に携わり、数々の製品を世に送り出している。

金や銀の箔を印刷機で簡単に転写できる、
そんなコールドスタンピングにとり組んでいます。

雑誌の表紙やウイスキーのラベル・化粧容器など、メタリックな印刷物や容器を見たことがあると思います。私が手がけているのは、蒸着の技術を活かし、こうした金・銀の絵柄を印刷で実現する技術。 通常こうした光沢部分は、フィルムに蒸着した金属箔を加圧・加熱で剥離させ、対象となる素材に付着させます。 これをホットスタンプと言いますが、私が今手がけているのは、熱を使わず圧力だけで転写させるコールドスタンピング。これは一般の印刷と変わらないので、加工に熟練を必要としません。 またインライン化できますから、別工程で処理する手間もなく時間やスペースなどの節約にも繋がります。
現在は、より繊細な部分まで表現できるよう改良中。
たとえば紙への印刷ですが、光沢を出すためにはドットを大きくします。
でもそれだは細かな部分を表現できません。
いかに細やかにそしてクライアントが望む光沢を出してゆくか、それが今の課題ですね。

想定外の事案も多く毎日が試行錯誤の繰り返し、粘り強さが何より必要な仕事です。

ラボではうまく転写できていたのに、
納品先では検品で引っかかったなんてこともありました。
ある化粧品会社のマスカラ用転写箔なんですが、蒸着した部分が剥がれて、本来金でなくてはいけないところが下の銀が出てしまっている。 しかし、持ち帰ってラボで再現したらちゃんとできる。

そこでもう一度取引先に話を聞いたり工場を見せて貰ったら、もうスピードも剥がし方も想定と全然違うわけです。
1時間に何千個という単位で作っていますし、引っぺがすという感じ。 「あ〜」と納得しながらもコーティングする材料から見直し、さらにはどういった条件でコーティング・乾燥するかなど、試行錯誤の繰り返し。 お客さまに満足頂ける品質を保証できるだけのものができた時は、ほんとほっとしました。

グループを代表する会社として成長するために、幅広い知識を身につけ世界市場に挑戦!

尾池のいいところは、会社ですから目指すべきゴールはあるのですが、道筋を自由に選択できること。 色々な考え方やトライができますから、自分なりの個性や得意分野が活かせるわけです。
逆に誰かの指示を必要とする人にはキツイかも知れないですね。

開発は思い描くようにはなかなか進みません。なぜ予測と違うのか、お客さまから情報を収集したり試行錯誤を続けながら、 」その中で解決策を見いだしてゆきます。コミュニケーション力と粘り強さが必要。 苦労はありますが、お客さまの要求に応えられる製品を完成させた時の達成感はバツグンです。

私の今後の目標は、尾池工業の中核事業であるタッチパネルに並ぶような、そんなポジションにコールド箔を引き上げること。今は日本だけですが、世界市場に向け発信できればと考えています。そのためにも転写箔が使われる機械の知識を身につけ、私たちの視点からの改良点もどんどん機械メーカーに提案してゆきたいですね。